第4回 小松寅吉・小林和平作品ツアー 3

大黒像の旅3

お袋の駅
古殿町に来たら、この「おふくろの駅」にぜひ立ち寄りましょう。地元の農産物などが安く売られているほか、食堂ではうまいそばが食えます。
今回も茸、餅、味噌、和菓子から廃油石鹸まで、なんだかんだと数千円買い込みました。

塩ノ沢の大黒像

塩ノ沢の大黒像
吉田さん情報では、石川町谷沢の塩釜神社に寅吉の大黒天像が、石川町板橋字兵庫屋敷に和平作の大黒天像が見つかったとのこと。雨は強くなり、雲が厚く暗くなってきたので、あまり多くは欲張らずに、確実に見つけられそうなものだけ拾っていくことにしました。
板橋の大黒天像をめざして行く途中、塩ノ沢バス停そばの道端に大黒像を発見。これのこと?
何やら気になって車を停め、雨に濡れた草をかき分けながら斜面を登って、裏側を見ると……あ、やはり和平だぁ。

石板に彫った説明書きを読むと、大正13年に造られたものだが、風雨により傷みがひどくなったためこの場所に移設したとのこと。
「大正十三年甲子年に建立されたが長い年月のため土台一角が風化したため新世代の嗣子(しし)により作替え昭和五十六年この地に移転す」(原文)
はて、どこから移設したんでしょうか。
大正期の和平の作品はまだあまり見つかっていません。私が確認したものでは、
大正12(1923)年9月、和平42歳 西白河郡矢吹町中畑字根宿 八幡神社の灯籠
大正15(1926)年、44歳 中島村滑津 常瀬山善通寺墓地地蔵菩薩像
くらいのもの、それに今回この大黒天像が加わりました。
■Data:石川町板橋の大黒天像(福島県石川郡石川町板橋)
ο建立年月・大正13(1924)年12月ο石工・沢井 石工 小林和平
ο撮影年月日・2004年10月8日。

南山形の大黒天像

これが吉田さんがおっしゃっていた和平の大黒天像なのかどうか分からないまま、もう少し進むと、こんな大黒天像も発見。銘は確認できませんでしたが、これはかなり古そうで、和平よりは寅吉の可能性が?
このへんで日没&雨脚がますます強くなり、今回はこれ以上の探索を断念。
激しい雨の中、東京に戻りました。

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