狐の研究(4)

キツネの法則6:個性派キツネは無心の心から生まれる

 最初の法則に上げたように、個性的なキツネを造るのは大変なことです。下のキツネは、京都府の稲荷山・御善谷入口にあるブロンズの飛びギツネ。珍しい作家系キツネですが、頑張って変わったキツネを造ってやろうという気負いが感じられ、今ひとつ感動を呼びません。

 
▲上:京都府伏見稲荷裏手の稲荷山・御善谷入口のブロンズ飛びギツネ。大正11年製作。

 

▲岩手県盛岡市金殖(かなもり)神社のキツネ。非常に味がある。尻尾がタヌキのように先太になっているところに注目。ちなみに、漫画化されているイメージとは異なり、実際のタヌキの尻尾は先細。

キツネの法則7:キツネは寒がりである

 狛犬も、鉢巻をさせられたりよだれかけ(?)をさせられたり、お地蔵さん同様、いろいろ余計なことをしているものを見ますが、キツネはそれ以上に、必ずと言っていいほど何か首に巻き付けられています。
 下の二つは、どちらも同じ稲荷山で見つけたキツネです。右のはほとんどウサギに見えますが、尻尾を見るとちゃんとキツネなんですね。
 ちなみに、上の「キツネの法則6」の続きでもありますが、この二つのキツネ、どちらも作為がない「無心の心」が生んだ個性派と言えましょう。

 
 
 

▲薬力大神、ウサギツネのそばにいる立ちギツネ と 「ウサギツネ」。どちらもこんなにぐるぐる巻きにしなくても……


次へキツネの研究(5)へ続く
 目次へ戻る


狛犬ネット売店へ
狛犬ネット売店

『狛犬ガイドブック』『日本狛犬図鑑』など、狛犬の本は狛犬ネット売店で⇒こちらです


狛犬グッズ売店
TシャツからiPhoneケースまでいろいろ 狛犬グッズ売店は⇒こちら
line用狛犬スタンプ
Line用狛犬スタンプ 販売中

狛犬かがみ全国書店にて発売中!
『狛犬かがみ A Complete Guide to Komainu』 全128ページ A5判 オールカラー(バナナブックス 2006年9月15日発売 1700円税込)
狛犬文化を体系的に解説・解明。全ページカラー。収録画像400点以上。日英両国語完全対応。日本が誇る狛犬文化・狛犬芸術の全貌を初めて全世界に発信! 詳細情報はこちら
アマゾンコムでの注文は→こちらから