青森県の狛犬(1)二戸〜三戸あたり

 青森県の旅のスタートは、岩手県二戸市から、キリスト来日伝説の地・戸来をめざして北上していきます。最初の一社だけはまだ岩手県内です。

■八坂神社




 岩手県二戸市の八坂神社参道入口に、こんな変わった狛犬がいました。「江戸はじめ」タイプに分類できそうですが、顔といい、四本脚で立っているところといい、いわゆる「はじめ」タイプとしてはかなり進化しています。
 それもそのはずで、建立年度は明治6年です。明治に入るともっと流麗な狛犬が造られ始めるのですが、東北では狛犬の情報伝達が遅いのでしょうか。これは江戸の素朴なタイプの名残がある過渡期の作品と考えてもいいでしょう。
 また、この狛犬、両方とも口を開いているのも特徴です。
■Data:八坂神社(岩手県二戸市金田一)//ο建立年月・明治6年8月。ο石工・石小馬。ο撮影年月日・97年7月18日。


■三嶽神社(西越)





 いよいよ青森に入りました。三戸郡には二つの三嶽神社があります。まず先に西越の三嶽神社のほうを訪ねました。参道入口に新しい量産狛犬がいましたが、これは山の中腹にある社殿前にいる狛犬。
 戸来の「キリストの墓」伝承館(名前失念)で放映しているビデオにもこの狛犬のアップが使われていました。
 この狛犬、よく見ると足が亀のようです。


■Data:三嶽神社(青森県三戸郡新郷村西越)//●社殿前の古いほうの狛犬:ο製作年月・大正14年旧3月7日。ο石工・一戸村 中村藤吉。ο撮影年月日・97年7月18日。

■三嶽神社(戸来)


 戸来の三嶽神社のほうには、入口から順番に大中小と3対の狛犬がいました。
 それぞれ昭和11年、昭和9年、明治40年と、奥に行くに従って大きさは小さく、年代は古くなります。
 下の写真はそれぞれ順番に大・中・小となっています。
 石段下の昭和9年の狛犬(中)は次のページでご紹介する新山神社の狛犬とそっくりです。建立年代も同じ昭和初期ですから、多分同一作者の手によるものと思われます。

 ↑最初に出迎える、いちばん大きな狛犬。




 ↑2番目の狛犬。阿吽が今ひとつ明確でない。昭和9年建立。
 ↓いちばん小さい狛犬。ちびだが、なかなかの面構え。明治40年。


■Data:三嶽神社(青森県三戸郡新郷村戸来)//●大(写真上段):ο建立年月・昭和11年8月19日(満州事変従軍記念とある)。ο石工・吉田熊吉。明治6年8月。●中(写真中段):ο建立年月・昭和9年8月19日。ο奉納者・戸来村 沢口敦子 他。●小(写真下段):ο建立年・明治40年。ο石工・平井庄太郎。ο撮影年月日・97年7月18日。

  

次へ続く
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