第3回 小松寅吉・小林和平作品ツアー 10
長慶寺墓地 長田家、薄葉家の墓
棚倉町堤にある長慶寺墓地にも、寅吉父子が彫った豪華な墓があります。
墓地はご覧のようにきれいに造成された場所にありますが、遠目にもすぐ、異様に「豪華」な雰囲気を放つ一角があるのが分かります。
↑正面から
↑横から
↑塀に彫り込まれた獅子と墓地内の灯籠
墓地を囲む塀には豪華な細工が施され、正面には狛犬一対も石柵に填め込まれた形で身構えています。墓地の中に置かれた灯籠なども凝っており、これだけの仕事を頼める施主の経済力も相当なものと推察されます。
墓石は、「上に鶴」はなく、「下に亀」だけの大きなものが2柱。向かって左側の長田家の墓と右側の薄葉家の墓はくっついており、長田家の墓石には寅吉父子、右側の薄葉家の墓石には亀之助(布行)のみの銘が刻まれています。布行が「小松亀之助布行」と刻んでいる銘は他にはあまり見あたらないのですが、この頃になると、自分が跡を継がなければという意志が強まってきているのかもしれません。
■Data:長慶寺墓地、長田家薄葉家の墓(福島県棚倉町堤)
ο建立年月・明治42(1909)年? ο石工・福貴作石工 小松布孝 布行(長田家)、彫刻者 福貴作小松亀之助布行
ο撮影年月日・2004年7月24日。
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