狛犬を撮る際の注意点




絞り値をカメラ任せにしない


NEX-5R
1/80秒、F4


NEX-5R
1/400秒、F1.8
上の写真は同じ場所からNEX-5Rでお任せPモードで撮ったもの(1枚目)と、Pモードにしたまま、手動で絞り値を修正してF1.8開放にして撮ったものの比較です。背景のボケ具合が違うのが分かりますね。
せっかく明るいレンズをつけているのに、カメラ任せにしていると適度に絞ってしまい、背景を写し込もうとします。必ずF値を確認して、できる限り絞りを開くようにすると背景がぼけてくれます。
ただし、近寄って撮影する場合は狛犬自身が一部惚けたりすることがあるので、どのくらいの距離でどのくらいのF値ならどの程度のぼけ範囲になるかは、経験しながら覚えていきましょう。

オートブラケット+露出-1/3補正を基本に

どんなカメラにも露出補正機能がついています。カメラをよく見ると、+/-と記したボタンがあるはずです。それを押してジョグダイヤルや十字キーを操作すると簡単に露出を暗め、明るめに変更できます。
私は基本-1/3補正(-0.30)にしています。暗めの写真は後からソフトで簡単に明るく補正できますが、明るすぎて色が飛んでしまった失敗写真は後から補正できないからです。

また、ほとんどのカメラには「オートブラケット」という連写機能がついています。露出を標準、暗め、明るめで3枚連写する機能です。私はこれも基本設定に加えていて、必ずワンショットで3枚撮るようにしています。
後から適正露出の1枚を選べるというだけでなく、3回シャッターが自動的に切れることで手ぶれした場合などの保険にもなるからです。
下の写真はNEX-5Rで撮ったものですが、基本が露出-1/3、0.3刻みのオートブラケットで撮れた3連写です。

NEX-5R
1/400秒、F1.8、ISO 1000、露出補正 -0.30


1/400秒、F1.8、ISO 640、露出補正 -1.00


1/400秒、F1.8、ISO 1600、露出補正 +0.30

露出補正をどのように自動的に切り替えるかはカメラのプログラム任せになっています。上の写真では、シャッター速度とF値は同じで、ISO値を切り替えていることが分かります。

台座と神社名は必ず記録しておく

デジカメは何枚撮ってもお金がかかりませんから、ガバガバ撮りましょう。
同じ狛犬を、前から横から後ろから上から下から、引いて寄って……と、さまざまな構図、画角で撮るのは当然として、台座に記された文字を記録するのもお忘れなく。
フィルムカメラ時代はメモ帳を持ち歩いてメモしていましたが、今はそんなことはしません。撮ってしまいます。
削れたり苔むしたりして肉眼では読めなかった文字が、後から写真で見ると読めた、ということもあります。
また、後になってどこの狛犬だったか分からなくなることはよくありますので、神社を去る前に必ず社額や神社名が刻まれた石柱、鳥居などを撮っておきましょう。
神社全体も広角で収めておくと、記憶を呼び起こすのに役立ちます。

台座は必ず撮る。特に石工名と建立年は忘れずに


神社の名前が刻まれているものを一緒に撮っておく


全体の雰囲気もおさえておくと「ああ、あそこか」と思い出しやすくなる

以上、簡単ですが、狛犬撮影術の肝をまとめてみました。
おさらいすると、

それではいい写真をたくさん撮ってください。
24-600mm相当という驚異的なズーム比を誇り、F値も2.4-4.0とかなり明るい万能機 SONY RX10 Ⅲ Amazonで購入


前へ  
ガバサク流デジカメ談義へ
出口(back to index)