小千谷市周辺の狛犬(3)




瑞王神社


この神社は小千谷サンプラザ、錦鯉の里の裏手あたりにあります。埃っぽい町の中に社だけがあり、鎮守の森も何もない。
こんなところに狛犬なんて……と思っていたら、これが今回の小千谷狛犬探索でも最もお気に入りになってしまったのですから、狛犬巡りは難しい。
手前にある大きいものが大正12年建立。社殿の軒下に置いてあるものは風化が進み、原形をとどめていません。表面に細かい穴がいっぱい空いていて極度の肌荒れ状態。
●大きいほう:建立年・大正12年。石工など不明。
   

 ↑この狛犬はとにかく顔がいい。正面から見たときと、横顔ではまったく違う表情になるんですね。
しかも、全体の構成も美しく、よく見れば見るほどうまい。脚なども力強さがあります。名品だと思っています。


軒下に置いてあるほうの狛犬は風化が激しくて詳細は一切不明。多分こちらが先代なのだと思いますが、こうして丁重に置かれているところに好感が持てます。撮影中、老婆がお参りしていきました。その自然体がまた素敵で、町の中の神社というのはこうでなくちゃなあと思いました。

■Data:瑞王神社(新潟県小千谷市城内1丁目)●大きいほう:ο建立年・大正12(1923)年。ο石工・不明。●小さいほう:すべて不明。ο撮影年月日:96年8月13日。



伊米八幡宮



291号線を北西に向かい、関越自動車道を潜る手前、小千谷ゴルフガーデンの先あたりに伊米八幡宮というのがあります。イタリアとアメリカとの親善をうたったような名前だなあ。
 ここの狛犬は台座が高くてうまく撮影できませんでした。諸我石工の特徴は、おでこが広くて張り出していること。どちらかというと畿内型狛犬の造形に近いようです。
■Data:伊米八幡神社(新潟県小千谷市桜町)ο建立年・明治39(1906)年。ο石工・諸我佐久治。ο撮影年月日:96年8月13日。



諏訪神社(桜町)


 八幡宮から関越道に沿って南へ少し行くと、人家もないだだっ広い土地の真ん中にこの神社がこんもりとあります。隣に凝ったデザインの(ピンク色をしていた)公衆トイレがあったのが印象に残っています。このへんまでくると日は既に沈みかけていて光量不足。小さな狛犬でした。

■Data:諏訪神社(新潟県小千谷市桜町)ο建立年・明治4(1871)年。ο石工・石佐。ο撮影年月日:96年8月13日。



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