北栃木狛犬めぐり3



大田原神社2(承前)

横の摂社にいる傑作カルテット。まずはこいつですね。月に吠える?オオカミ。
大田原神社オオカミ吽  大田原神社オオカミ阿   
耳の形といい表情といい、実にユニーク。秩父でオオカミをいろいろ見てきた直後でしたが、最も気に入りました。
後ろ姿もいいですねえ↓
オオカミ


(追記)この「月に吠えるオオカミ」は、2011年の東日本大震災で倒壊し、今はもう見られないようです。本当に残念です。


その奥に小振りな狛犬がいますが、これもまたユニーク。↓
大田原神社D吽   大田原神社D阿
襟飾りをしていますね。中国獅子によくあるものですが、これだけ大きくフリルをつけているのは珍しいかもしれません。
また、この狛犬は阿像と吽像が別々の石工によって彫られているようです。

その奥の稲荷社には、世にもおどろおどろしい顔のキツネがいます。
大田原神社のキツネ吽  大田原神社のキツネ
好きになれませんねえ、この顔。人間顔というか……。
その下に放置されている?小さなキツネ二対のほうが、ずっと穏やかな顔で好みです。
 
社殿裏にはたくさんの先代狛犬やキツネたちが置かれていました。
身を寄せ合うようにしているキツネ、相棒を失い、身を隠すようにしているキツネ、揃ってクビを失ったキツネ……それぞれ表情があり、なんともいえない空間を作っています。
       
その中に、台座に元治元年甲子と刻まれた先代狛犬がいました。顔などが壊れていますが、江戸時代にしては整ったデザインで、子獅子も生き生きとしっかり刻まれていました。↓
  元治元年建立を示す台座  元治元年狛犬の子獅子
一社でこれだけ数多くの狛犬、キツネ、オオカミまで楽しめるのですから、なんとお得な神社でしょう。
大田原市では必ず訪れるべき神社ですね。
■Data:大田原神社(続き)
栃木県大田原市山の手2-2039
オオカミ:
ο建立年・昭和35(1960)年10月19日。石工・鈴木石材店
狛犬D:
ο建立年・昭和12(1937)年7月19日。ο石工・松本栄吉(阿)、四代倉田栄人(吽)。
キツネ(大):
ο建立年・昭和8(1933)年2月。ο石工・二代渡辺末吉

狛犬E:
ο建立年・元治元(1864)年。ο奉納者・大田原数馬、丹治愛稜?
その他、先代キツネ多数。 ο撮影年月日・04年2月19日。

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