2003年版南福島狛犬探訪その6

石都都古別神社(前ページからの続き)

せっかくですから、本殿まで登ってみることにします。
参道にはこんな風に、巨石がごろごろしています。
参道
石座(いわくら)ですか。神が宿る石。神が降りる石。すごい雰囲気の山です。
石塔
本殿裏に、石塔がありました。見上げると、てっぺんにはなにやら生き物の顔が……。
すごいですね。龍ですね。龍が石塔に巻き付いている図。
もしやこれも……?
と思って裏に回ると、案の定……。
小林和平です。ただの塔では気が済まないんですね。何かしてみるという性格なんでしょう。建立は昭和13年となっていました。狛犬より8年後ですね。
降りてくると、入り口の狛犬を裏側から見ることができます。この図もなんかすごいですね。ああ、家が邪魔だ。
裏側から
暗くなり始めてきたので、最後に古殿八幡神社に向かおうと車を出したところ、あ! まだいる。
なんと、参道が川向こうまで続いていて、そこに別の狛犬がいたんです。
 

しかしこれ、今見たのに比べると普通ですねえ。
台座を見ると、昭和14年建立で、石工名は大竹俊吉、小林和平の連名になっています。
先に大竹俊吉とあるので、大竹俊吉は小林和平の師匠かとも思ったのですが、だとすると年号が新しいのはおかしいですね。
きっと、大竹が弟子で、ほとんどこの狛犬を彫ったんでしょう。和平は最後に顔をちょっといじったとか、そんな感じで、弟子に花を持たせて先に名前を彫ったのかもしれません。

■Data:石都都古別神社(福島県石川郡石川町下泉296):
登山口の狛犬 ο建立年月・昭和5(1930)年1月30日。ο石工・小林和平。
龍が巻き付く石塔 ο建立年月・昭和13(1938)年1月1日。ο石工・小林和平。
参道口一の鳥居の狛犬 ο建立年月・昭和14(1939)年1月。ο石工・大竹俊吉、小林和平
戊亥会初老記念
ο撮影年月日・03年1月22日。


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