新潟県六日町周辺の狛犬(2)

3〜5日は雨が降ったり曇ったりでパッとしなかったのですが、連休最後の6日は快晴になりました。今日を逃すともう天気には恵まれないということで、魚沼スカイラインへドライブ。

八坂大神

猫正宗さん情報で、六日町の「商店街の中の神社」になかなかの狛犬がいるというので探したのですが、神社が見つかりません。仕方なく、書店に入って、六日町の詳細図も出ている2800円の「スーパーマップル新潟」を買いました。
で、発見。この神社のことですね、きっと。
で、これは有名な靖国神社南参道入り口にある昭和8年建立の狛犬の完全コピーです。この狛犬のコピーは全国に多数ありますが、原型が誰の作なのかは諸説あり、はっきりしません。
この狛犬の台座には明治36年とうかがわせる記述もあるのですが、そうすると靖国神社の狛犬がこの狛犬をコピーしたことになり、それは多分ないと思われます。しかし、万が一、そうだとしたら大発見ではあります。
八坂大神吽像 八坂大神阿像
吽像にも阿像にも長い山羊髭が生えています。  阿像は顎が外れそうなくらい口を開いてますねえ。
顔のアップ 尻尾
靖国神社の狛犬が本家だとは思いますが、コピーだとしてもなかなかの出来映えではあります。こうなるとますます原作者が知りたくなります。 尻尾もなかなかお茶目。

■Data:八坂大神(新潟県南魚沼郡六日町):
ο建立年月・戦後?。ο石工:不明。
ο撮影年月日・02年5月6日。
この神社には、神殿前にもう一対、小ぶりの狛犬がいます。
八坂大神全景
八坂大神その2の吽 阿像
↑↓お下げ髪や巻き毛に特徴があります。 ↑↓背中側から見るとなかなかキュート。
背中
■Data:八坂大神(新潟県南魚沼郡六日町):
ο建立年月・明治4(1871)年。ο石工:不明。ο施主:久保田勘左右エ門
ο撮影年月日・02年5月6日。


で、この神社にはキツネも二対いまして、特に向かって右側に配置されているキツネは、まるまると太った犬みたいでかわいいキツネでした。古い時期のキツネは、このように尾がすりこぎのように太くて丸く、立っていますね。
キツネ
↑これがかわいい方のキツネ。明治7(1874)年建立。
もう一対のは向かって左にいまして、こんな顔です。睫がありますね。摩耗が進んでいなければ、かなり面白い顔だったはずです。
キツネ
魚沼スカイラインに、湯沢側から入ろうとしたら、なんと、コンクリートブロックが道をふさいでいました。なんだか怪しい通行止め。大沢山温泉まで戻って、再度入ろうとしましたが、やはり駄目。諦めようとも思いましたが、根性で、塩沢駅からのルートで3度目の挑戦。今度は入れました。
素晴らしい道ですね。あまり知られていないようですが、穴場。
八箇峠から八海山を望む
帰りは253号で十日町に出て、小嶋屋で蕎麦を食って、117号でちんたら帰りました。
小嶋屋はこのへんでは有名で、あちこちに「へぎ蕎麦」を出していますが、いつ行ってもなぜかあまり混んでいないんですよね。
越後のへぎ蕎麦は布海苔をつなぎに使っていますが、これは好き嫌いがわかれそう。このへんの蕎麦で、いちばんうまかったのは、堀之内の「味の家魚野川」で出す十割蕎麦ですね。そこの店主曰く「布海苔を使ったそばなんて……。このへんの人は蕎麦の味なんて分かんないからね。張り合いがないよ」
と、話が脱線しましたが、十日町の四ツ宮神社の斧七狛犬を見て終わりましょう。
四ツ宮神社吽阿
これは小千谷の瑞王神社の狛犬にそっくり。ということは、瑞王神社も斧七なのか?
■Data:四ツ宮神社(新潟県十日町市本町六丁目):
ο建立年月・大正13(1924)年7月。ο石工:小林斧七。 ο撮影年月日・02年5月6日。



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