飛騨古川の狛犬(1)

2002年9月26日、飛騨古川(岐阜県吉備郡古川町)の狛犬博物館を訪ねました。
狛犬博物館は、古川町で代々神主をやっている上杉家の19代神主・上杉千郷さんが、郷里の祭り・飛騨古川祭りと、当地・気多若宮神社の例祭「起こし太鼓」の雰囲気を伝えようと、実家の繭小屋(製糸工場の土蔵)を利用して1978年に作った「起こし太鼓会館」に併設されて作ったものですが、その後、1993年に、下呂温泉合掌村の中に狛犬博物館を建てるということで、収蔵されていた狛犬のうち、めぼしいものは下呂に移してしまったそうです。
下呂の狛犬博物館はすでに見ているのですが、古川の狛犬博物館も消えたわけではなく残っていると知って、いつか訪れようと思っていました。

飛騨古川狛犬博物館

ところが、行ってみると、入り口には鍵がかかり、隣の喫茶店、同じ敷地にある食堂ともに閉まっています。人の気配はまったくなし。
はるばる300キロの道のりを経てやってきたのに、なんてえこったい。
閉まっている狛犬博物館
諦めきれずに人を捜したところ、敷地を挟んで反対側の食堂におばちゃんがひとりいました。訊いてみたところ、親切にも管理している上杉家の電話番号と、隣の喫茶店の店主の電話番号を教えてくれました。
上杉家は留守でしたが、喫茶店のマスターは捕まえることができて、頼み込むと、「今から行きます」とのこと。
待っていると、30分ほどでやってきて開けてくれました。
要するに、この喫茶店が開いている時間だけ、狛犬博物館も開けてもらえるという感じのようです。平日は夕方5時からの営業のようなので、普段はまず閉まっていると考えたほうがいいのかもしれません。ほとんど見捨てられているわけですね。
中に入っても、雑多なものが雑多に並んでいて、下呂の狛犬博物館に比べるとどうしても見劣りします。

雑多なものその1   雑多なものその2
タヌキにスフィンクス。なんかもう、なんでもありの様相。 アジアの置物などもいろいろ陳列されています。


しん平師匠の筆による円丈てぬぐいまで……  
なんと、林家しん平師匠の筆による円丈手ぬぐいまでが、額に入れられて飾られていました。狛研では、「今月の1枚」優勝者に賞品で配られたりしていましたね。


狛犬群その1
建物は3階建てですが、狛犬の多くは2階に残っています


狛犬群1  その2
建物は3階建てで、7間×15間の元土蔵。
最初は上杉家にあった狛犬を置いていたところ、「うちにもこんなものがありまして……」と、持ってきてくださるかたが後を絶たず、どんどん収蔵数が増えていったとか。




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